天体望遠鏡　ケンコー　スペーシア　500REです。 購入は2001年。当時30000円位で購入。反射式望遠鏡、赤道儀付き。 倍率は最高で250倍。6mmのアイピースと、バーローレンズを使用して、かろうじてその倍率まで到達できます。 その倍率ですと、なんとか土星の輪を肉眼で見ることができます。これ、本当に見えたときはかなり感動しました。地球の自転が早いので、あっという間に視野から外れてしまいますので、赤道儀をちょいちょい動かしながら追随することが必要。ちなみに木星はそれなりに明るくきれいに見えます。月なら当然明るくでっかく見えます。 注意点：この反射望遠鏡はすべて「アナログ」ですので見える映像は「逆像」ですし、そのため地球の自転の影響を相殺するための手動追随には赤道儀の機能が必須。この使い方は、初心者にはかなりハードルが高く、逆に言うと、これの使い方をマスターすることは、天文学の初歩をクリアしたことを意味します。 必要なレベルイメージとしては、頭の良い中学生で、かつ空間把握能力が長けている人なら何とか扱えるレベル。逆に言うと、大人でも普通の人には全く手出しできないレベルかと思います。その点は十分ご注意ください。 地球の自転軸と、自分自身の地球上の位置と、天体の位置関係、春分点や黄道や月の軌道についてのリアルなイメージを把握することができる逸品。しかも反射式なので、光学系の知識も必要で、逆像を見ながら惑星や天体を探す必要がありますので（動かす方向と見える映像が「逆」になっていますので・・・）、頭のシナプスはすごく活性化します。本やWEBの知識では得られない「手触り感」のある科学の知識、古からの天文学の本質を垣間見ることができる優れた手段として捉えてくださいましたらと思います。 本体や付属品は全部揃っていますし、可動部含めて全体的にとてもきれいな状態と思います。ですが、見える映像としては倍率が高いとやはり肉眼ではとても暗いし、視野もずいぶん狭いので、かなり見えにくいと思うかと思います。そんな不自由な中で、土星を捉えたときの感動は、、、それは一生物かもしれません。写真やコンピュータの画面ではなく、「肉眼」でその実体を目視することの貴重な体験を得ることができる、唯一無二の手段かと。とはいえ、モノとしては古いので、ご理解ある方に！